日本の爆発事故なぜ防げない?歴代重大事例の教訓と真相を徹底解剖
日本の爆発事故なぜ防げない?歴代重大事例の教訓と真相を徹底解剖とはどのようなものなのか? 背景や要点を整理してお届けします。
爆発の危険性は、重化学工業地帯や巨大プラントだけの専売特許ではありません。私たちの生活圏であるオフィスやマンションの一室でも、信じがたい規模の爆発破壊が起き得ます。その象徴となったのが、2018年12月に発生した札幌市アパマンショップ爆発事故です。
この事故では、木造2階建ての建物が完全に倒壊・炎上し、負傷者52名を出す大惨事となりました。その直接的なスプレー缶爆発の理由は、不動産仲介店舗の密閉された室内で、未使用の消臭スプレー缶およそ120本を一斉に噴射してガス抜き作業を行い、その直後に従業員が湯沸かし器を点火したことでした。スプレー缶の噴射剤として使われているLPG(液化石油ガス)やDME(ジメチルエーテル)は可燃性の極めて高いガスです。密閉空間に大量放出されたガスが床面付近に濃厚に滞留し、給湯器の着火火花によって一瞬にして爆発的燃焼を起こしたのです。
一般に「換気扇を回しながら作業すれば大丈夫」「ライターを使わなければ火はつかない」と思い込んでいる人が少なくありません。しかし、これは極めて危険な誤解です。高濃度の可燃性ガスが漂う室内では、換気扇の壁スイッチを押した瞬間に内部で生じる微小なスパーク(電気火花)や、静電気の放電だけで容易に着火点へと到達します。スプレー缶のガス抜きは、火気のない風通しの良い屋外で風下に向けて行うことが、決して妥協してはならない鉄則です。