お酒が飲めない人の真実:科学で解き明かす下戸の正体と新常識
お酒が飲めない人の真実:科学で解き明かす下戸の正体と新常識に関する話題のニュースを速報でお届けします。関心のある方は必見です。
「昔は飲めなかったが、毎日練習したら飲めるようになった」。職場の先輩や知人からそんな武勇伝を聞いたことがあるかもしれない。しかし、現代医学はこれに明確な「否」を突きつけている。
アルコール依存症研究の世界的拠点である国立病院機構久里浜医療センターの名誉院長・樋口進医師ら専門家は、後天的に酒に強くなる現象の危険性を繰り返し警鐘を鳴らしてきた。お酒を飲み続けることで活性化するのは、肝臓内の別の代謝経路であるシトクロムP450(CYP2E1)などであり、生まれ持ったALDH2(2型アルデヒド脱水素酵素)の活性自体が後から高まることは生物学的にあり得ない。
つまり、脳がアルコール麻酔に慣れて不快感を感じにくくなっているだけであり、体内に毒性の強いアセトアルデヒドが高濃度のまま滞留している現実に変わりはない。体質改善を信じて無理に飲酒を重ねる行為は、食道がんや咽頭がんなどの上部消化管がんの発症リスクを跳ね上げる極めて危険な自傷行為に等しいのだ。