なぜトラウマに?『火垂るの墓』怖いシーンに隠された衝撃の裏設定を徹底解説
なぜトラウマに?『火垂るの墓』怖いシーンに隠された衝撃の裏設定を徹底解説についての疑問解決ガイドを徹底解説します。
観客のトラウマとして真っ先に挙げられるのが、清太と節子の母親が空襲で重傷を負う場面だ。全身を痛々しい包帯でぐるぐる巻きにされ、皮膚は焼けただれ、鼻や口の穴からうじ虫が湧き出る様子は、直視をためらうほどの生理的嫌悪感を呼び起こす。
しかも映画は、その母親の遺体が雑に重なり合わされ、他の戦災死者とともに簡易な焼き場で焼却される様を淡々と映し出す。匂いや熱気すら漂ってきそうなリアリティ。高畑演出は、戦時下における「人間の肉体が単なる物質へと化していく惨状」を容赦なく網膜に焼き付ける。幼い節子に母の死を隠し通そうとする清太の苦悩と相まって、画面から溢れ出る絶望感は観客の呼吸を止めるほどだ。