なぜ人類は感染症に勝てないのか?病気の歴史が明かす衝撃の真相
なぜ人類は感染症に勝てないのか?病気の歴史が明かす衝撃の真相についての真相をご紹介します。
18世紀以前、病気の原因は「体液の不均衡」や汚れた空気(瘴気・ミアスマ)にあるとする説が主流であり、瀉血(血を抜くこと)など科学的根拠に乏しい治療法が横行していました。この暗黒期を打ち破り、近代医学を誕生させたのは一連のブレイクスルーでした。
1. エドワード・ジェンナーによる種痘法の開発(1796年)
イギリスの医師ジェンナーは、牛痘(牛の天然痘類似疾患)にかかった乳搾りの女性が天然痘にかからないという民間の伝承に着目し、牛痘の膿を少年に接種する実験を行いました。これが世界初の「ワクチン(ラテン語で牛を意味するVaccaに由来)」の実用化であり、免疫学の出発点となりました。
2. パスツールとコッホによる「細菌学」の確立
19世紀後半、フランスのルイ・パスツールは微生物による発酵と腐敗を証明し、自然発生説を完全に否定しました。続いてドイツのロベルト・コッホが炭疽菌、結核菌、コレラ菌を次々と特定・分離し、「特定の微生物が特定の病気を引き起こす」という病原体説を不動のものとしました。これにより、目に見えない敵の正体を突き止め、標的を絞った予防と治療が可能になったのです。
3. アレクサンダー・フレミングのペニシリン発見(1928年)
イギリスの細菌学者フレミングがアオカビの周囲でブドウ球菌の増殖が抑えられている現象を偶然発見したことから、世界初の抗生物質「ペニシリン」が誕生しました。フローリーとチェインらによる量産化技術の確立を経て、第二次世界大戦中の負傷兵の感染症死を激減させ、それまで不治の病と恐れられていた肺炎、梅毒、結核などの細菌性疾患に対する決定的な武器となりました。