宮沢和史が『島唄』に込めた真意 教科書が語らぬ沖縄戦の記憶と魂

宮沢和史が『島唄』に込めた真意 教科書が語らぬ沖縄戦の記憶と魂の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。

完成した楽曲は、1992年リリースの4thアルバム『思春期 (THE BOOMのアルバム)』に収録された。しかし、宮沢は当初からこの曲を単なるアルバムの1ピースとして消費させるつもりは毛頭なかった。沖縄の人々に受け入れられない限り、本土で商業的に大々的に売り出すことは許されないという厳格な倫理観を自身に課していたからだ。

宮沢は所属レーベルであるソニー・ミュージックエンタテインメントを説得し、まずは沖縄限定でシングル(ウチナーグチ・ヴァージョン)をリリースするという異例の試みに出る。地元のラジオ局を自ら回り、沖縄の音楽界の重鎮たちに楽曲を聴かせ、真摯に批評を求めた。

「ヤマトの若造が伝統を利用して金儲けをしている」という批判を覚悟の上での行動だった。だが、そこに込められた真摯な祈りと、徹底的に研究された琉球音階の響きは、地元の人々の胸を打った。沖縄県内だけで数万枚のセールスを記録し、確固たる支持を得たことを確認した上で、1993年、標準語ヴァージョンが全国発売されることとなったのである。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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