なぜ絶対にすれ違わない?会津さざえ堂の二重螺旋構造とダヴィンチの謎

なぜ絶対にすれ違わない?会津さざえ堂の二重螺旋構造とダヴィンチの謎についての最新情報をお届けします。

会津さざえ堂の内部足を踏み入れると、まず階段が一段も存在しないことに驚かされます。足元に広がるのは、滑り止めの桟木(さんぎ)が規則正しく打たれた緩やかな傾斜スロープです。参拝者は六角形の外周に沿って、時計回りに右回りでスロープを上っていきます。

この建物の核心となる仕組みは、2本の独立した螺旋階段(通路)が同じ中心軸の周りを絡み合うように上昇・下降する「二重螺旋」にあります。DNAの二重螺旋モデルや、2本のロープをねじり合わせた状態を思い浮かべると構造が把握しやすくなります。上り専用スロープの「天井」の裏側が、そのまま上部を通る下り専用スロープの「床」として機能する立体交差が全周にわたって連続しています。

参拝者が右回りに堂内を1回転半上り詰めると、最上部(最上階)に架けられた木造の太鼓橋(跨道橋)へ到達します。この橋を渡って建物の反対側へ抜けると、今度は反時計回りの左回りに1回転半下るスロープへと自然に切り替わります。上り1.5回転、下り1.5回転の合計3回転。これが正式名称「三匝堂(三回めぐる堂)」の由来です。上りと下りの動線は空間的に完全に隔てられており、視線が交差することはあっても、物理的に人と正面からすれ違うルートは構造上1ミリも存在しません。

内部構造図面を分析すると、六角形の各頂点に配された主柱と中心を貫く心柱が複雑な梁と桁で緊結され、スロープの傾斜角を精密に保ちながら捩れ剛性を確保していることが確認できます。釘を極力使わず、ホゾと継手によって立体的なねじれ応力を逃がす木工技術は、世界建築史の視点からも極めて異能な工芸的達成と評価されています。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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