冠位十二階の真相|聖徳太子の目的と色の順番・覚え方を徹底解析
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冠位十二階の最大の特徴は、儒教の根本道徳である「五常(仁・義・礼・智・信)」の思想を基盤にしながら、聖徳太子独自の思想的アレンジを加えた点にあります。
古代中国の五常では「仁・義・礼・智・信」の順が基本でしたが、冠位十二階ではすべての徳目の根源となる「徳」を最上位に配置。その下に「仁・礼・信・義・智」を並べ、それぞれに「大」と「小」を設けて合計12段階の序列を作り上げました。
冠位(序列順)冠の色・素材儒教的意味・象徴主な登用者・特徴大徳(だいとく)濃紫(こむらさき)最高位・万物の根源たる絶対徳小野妹子(遣隋使の功績により昇進)小徳(しょうとく)薄紫(うすむらさき)大徳に次ぐ指導者的道徳国家の枢要を担う高級貴族大仁(だいじん)濃青(こあお)慈愛・人を思いやる心阿倍鳥こ(外交使節などで活躍)小仁(しょうじん)薄青(うすあお)仁愛の精神に基づく実践行政実務を担当する中堅官人大礼(だいれい)濃赤(こあか)秩序・礼儀・規範の遵守小野妹子(初代遣隋使派遣時の初叙位)小礼(しょうれい)薄赤(うすあか)宮廷儀礼の実践力鞍作鳥(仏師としての功績で叙位)大信(だいしん)濃黄(こき)誠実・他者からの信頼渡来系氏族などの実務専門家小信(しょうしん)薄黄(うすき)約束や規範を遵守する誠意地方豪族出身の優秀な人材大義(だいぎ)濃白(こしろ)正義・私利私欲を捨てる忠誠軍事・法執行関係の下級官人小義(しょうぎ)薄白(うすしろ)職務に対する公正な態度実務部門の補佐役大智(だいち)濃黒(こくろ)知識・判断力・先見の明技術職・記録係などの専門職小智(しょうち)薄黒(うすぐろ)基礎的な学問と実務能力新任官人・初任位階
最高位である「大徳(紫)」は、貝紫や紫草(ムラサキ)の根を用いた染色が極めて困難で高価であったことから、高貴な身分を象徴する色として選定されました。朝廷に参内する官人は、絹で作られた該当する色の冠を被り、羽を挿すことで自らの位階を一目で周囲に認知させることができました。