赤ちゃんの激しい首振りは障害?自閉症の噂と見分ける危険なサイン
赤ちゃんの激しい首振りは障害?自閉症の噂と見分ける危険なサインの真相について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。
検索上位やSNSの言説で親たちを最も震え上がらせるのが、赤ちゃん首振り自閉症の噂です。なぜ、これほどまでに首振りと自閉症スペクトラム(ASD)が結びつけられて語られるのでしょうか。
その背景には、自閉症の診断基準の一つである「常同行動(同じ動作を意味なく執拗に繰り返す行動)」との混同があります。確かに、自閉症を持つ幼児期以降の子どもにおいて、体を前後に揺らすロッキングや手をヒラヒラさせる常同行動が見られることは事実です。しかし、赤ちゃん常同行動と発達障害の関係を乳児期(生後0歳代)に当てはめることには、小児精神医学の観点から極めて慎重であるべきだと専門医は指摘します。
乳児期の首振りと、発達障害に伴う常同運動を切り分ける最大のポイントは「社会的なコミュニケーションの成立度合い」にあります。以下の特徴が日常的に確認できる場合、首振り行動のみを根拠に自閉症を疑う必要はありません。
- アイコンタクトの有無:保護者が声をかけた際、視線が合い、目を合わせて嬉しそうな表情を見せるか。
- 社会的微笑(ソーシャルスマイル):あやしたときに笑い返したり、声を出して喜んだりする反応があるか。
- 呼びかけへの応答性:首を振っている最中に名前を呼んだり、目の前でおもちゃを鳴らしたりした際、動作を止めてこちらを振り向くか。
加えて、乳児期におけるチックの懸念として乳児チック症の初期症状を心配する声も散見されます。しかし、瞬きや顔の歪みを伴う本格的なチック症が発症するのは通常3歳〜5歳以降であり、乳児期に見られる首振りをチックと断定する医学的根拠は皆無に等しいのが臨床の実態です。