イチロー日米通算安打の内訳を解剖|4367安打の衝撃と論争の真相

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2016年6月15日、サンディエゴのペトコ・パークで行われたパドレス戦。イチローは第1打席で捕手への内野安打を放つと、9回の第5打席でフェルナンド・ロドニーから右翼線を破る鮮やかな二塁打を放ちました。これで日米通算4257安打となり、ピート・ローズが保持していたMLB歴代最多安打記録(4256安打)を合算で上回る歴史的瞬間を迎えました。

直後の6月24日にはギネス世界記録公認(プロ野球における最多安打記録)が正式に授与されましたが、このマイルストーンは太平洋を挟んだ日米メディアの間で激しい議論を巻き起こすことになります。

当事者であるピート・ローズ本人は米紙の取材に対し、「日本側が私を『ヒット・クイーン』に仕立て上げようとしているようだ」「次に彼らは彼の高校時代のヒットまでカウントし始めるのではないか」と皮肉を交えた痛烈なコメントを残しました。ローズの主張の根底には、「世界最高峰であるメジャーリーグの記録と、実力差のある日本のプロ野球での記録を同一列に合算するのはナンセンスだ」という強固なプライドがありました。

一方、イチロー自身はこの狂騒に対して極めて冷静でした。達成直後の公式会見において、記者団を前に次のように淡々と語っています。

「ピート・ローズが喜んでくれれば嬉しかったですが、そうはいかないことは分かっていました。僕にとってどうということはない。ここにゴールを設定したわけではないですから」

MLB公式のスタンスは明確でした。「ピート・ローズの4256本がMLB歴代最高記録」であり、イチローの日米通算記録は「プロフェッショナル・ベースボールにおける最高峰の個人業績」としてリスペクトするものの、公式レコードブックのランキングを塗り替えるものではないという整理です。しかし、米国の辛口コラムニストたちの中からも「イチローが22歳からメジャーでプレーしていれば、MLB単独で4500本打っていたのは確実だ」という擁護論が多数噴出しました。イチローがメジャーデビューした2001年はすでに27歳。そこから積み上げたメジャー通算3089安打の密度こそが、識者たちを沈黙させる最大の論拠となったのです。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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