手取りとは?給与明細で消える2割の真相と手取り計算・年収別早見表
手取りとは?給与明細で消える2割の真相と手取り計算・年収別早見表について詳しく解説いたします。専門家の見解をお届けします。
給与から引かれるお金は、大きく「社会保険料」と「税金」の2種類に分類されます。それぞれの差し引かれる理由と仕組みを理解することが、手取りの実態を把握する第一歩です。
1. 所得税住民税の引かれる理由
所得税は、1年間の個人の所得に対して国に納める直接税です。日本の所得税は「超過累進課税」を採用しており、課税所得金額に応じて5%から最大45%までの7段階に税率が跳ね上がります。毎月の給与明細では、年間の見込み年収をもとに計算された「源泉徴収税額表」に従って概算額が天引きされ、年末調整によって過不足が精算されます。
一方の住民税は、住んでいる市区町村および都道府県に納める地方税です。所得税と大きく異なるのは「前年の所得に対して課税され、翌年6月から翌々年5月にかけて後払いする」という点です。税率は前年所得に対して一律約10%(均等割などを除く)。社会人2年目の初夏に「昇給したはずなのに手取りが大幅に減った」と嘆く声が多発するのは、この2年目から住民税の天引きが本格スタートするためです。
2. 厚生年金と健康保険料の控除と社会保険料の内訳
手取りの減少感を語る上で、税金以上に重い影響を与えているのが社会保険料です。毎月引かれる社会保険料の合計は、額面給料の約15%前後に達します。
・健康保険料(約5%負担):病気や怪我の際に医療費の自己負担を原則3割に抑え、傷病手当金などを給付するための保険料です。都道府県や加入する健康保険組合によって料率は若干異なります。
・厚生年金保険料(9.15%負担):将来の老齢年金や、万が一の障害年金・遺族年金を賄うための保険料です。料率は法律で18.3%と定められており、会社と従業員で折半するため個人の負担率は9.15%となります。
・雇用保険料(0.6%負担):失業時の基本手当(失業保険)や育児休業給付金を支給するための保険料です。
・介護保険料(約0.8〜0.9%負担):40歳に達した月から新たに天引きが開始される高齢者福祉のための公的負担です。
これらの社会保険料は「労使折半」が基本原則であり、従業員の明細に記載されている金額と同額を会社側も負担しています。会社視点では人件費の約15%分が社会保険料として上乗せ支出されている反面、従業員側にとっては額面の約15%が確実に削られる大きな要因となっています。