ケミカルレースの作り方を徹底解説!水溶性シートと家庭用ミシンの自作術
ケミカルレースの作り方を徹底解説!水溶性シートと家庭用ミシンの自作術の詳細解説を解説します。専門的な知識が詰まっています。
ここからは、実際にオリジナルのレースモチーフを仕立てる5つの具体的なステップを解説します。
ステップ1:デザインの設計とシートへの転写
まずは図案を紙に描きます。最大のポイントは「すべての線がどこかで交差し、閉じたネットワーク構造になっていること」です。単独で浮いた線があると、シートを溶かした瞬間にその部分だけポロリと取れてしまいます。描き上がった図案の上に水溶性シートを重ね、水性チャコペンで正確に写し取ります。
ステップ2:刺しゅう枠へのセッティング
水溶性シート(強度に不安がある場合は2枚重ね)を刺しゅう枠にセットし、太鼓の皮のようにピンと張り詰めます。シートが緩んでいると、ミシンの針圧でフィルムが破れ、ステッチの歪みにつながります。
ステップ3:ミシンのセッティング(フリーモーション設定)
ミシンの送り歯(ドロップフィード)を下げ、押さえを「フリーモーション用押さえ」に交換します。上糸の張力は通常よりやや弱めに設定すると、下糸とのバランスが美しく保たれます。
ステップ4:グリッド(骨組み)縫いと本刺繍
ここが成否を分ける核心作業です。
- ベースネット縫い:図案の外周を2〜3周ステッチした後、図案全体を支える「縦・横のグリッド(格子状ステッチ)」や細かなジグザグの足場を全体に渡します。
- 模様の塗り込み・密度アップ:格子の骨組みの上に、花びらや葉などのデザインステッチを密に重ねていきます。各パーツの接続部は何往復も縫い重ねて強固にロックします。
ステップ5:ぬるま湯でのシート溶脱と乾燥・成形
刺繍が終わったら枠から外し、余分なシートをハサミで大まかにカットします。洗面器に40〜50℃のぬるま湯を張り、作品を浸して優しく揺らします。数分でシートが完全に溶け去ります。
完全に水気を絞らずタオルで挟んで水分を取り、平らな場所で形を整えて陰干しします。パリッとした硬さを残したい場合は水洗いを短時間で切り上げ、シートの糊成分(PVA)をわずかに残すのがコツです。