酒鬼薔薇聖斗の手記『絶歌』なぜ出版?遺族の叫びと印税の行方、現在の真実

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刊行直後からベストセラーランキングの上位を独占した一方で、読書メーターや大手通販サイトのレビュー欄は、賛否という言葉では生ぬるいほどの罵声と困惑で埋め尽くされました。絶歌の内容は大きく2部構成に分かれており、前半が事件に至る性的倒錯や小動物殺傷、犯行当日の凄惨な描写、後半が少年院での矯正教育や社会復帰後の孤独な放浪生活で占められています。

特に読者に強い嫌悪感を抱かせたのは、その特異な文体でした。レトリックを過剰に散りばめた自己陶酔的とも取れる美文調の文章は、到底反省の書とは呼べない異様な空気を放っています。凄惨な殺傷行為を詩的な言葉で装飾し、自らを「宿命に囚われた悲劇の主人公」として描くかのような自己憐憫のトーンに対し、多くの読者や文芸批評家から「自己弁護のためのグロテスクな装飾」「遺族への配慮が欠落した自己顕示欲の塊」と酷評されました。

一方で、臨床心理士や精神医学関係者の間では、少年犯罪の深層心理やパーソナリティ形成の歪みを知るための「一次資料」としての価値を認める声も一部に存在しました。なぜ平穏に見えた家庭の少年が凶行へ走ったのか、その精神の内奥を生々しく開示している点において、冷徹な分析対象となった事実も否定できません。しかし、一般読者の間で巻き起こった感情の圧倒的多数は、更生への誠実な懺悔とは到底受け止めがたい、不気味な自己主張への激しい拒絶反応でした。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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