沖合漁業とは?沿岸・遠洋との違いや不漁の真相を現場データで徹底解説

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かつて安くて旨い庶民の味方だった魚たちが、近年スーパーの店頭で信じられない高値を付けています。「秋刀魚(サンマ)1尾が数百円」「国産サバの缶詰が相次いで値上げ」というニュースに困惑した経験を持つ人も少なくないはずです。

東北の主要水産加工基地や千葉県銚子港の現場を取材すると、仲買人や船団関係者の口からは切実な証言が次々と飛び出します。

「2000年代初頭までは、シーズンになれば港が銀色のサンマで埋め尽くされ、選別機が24時間フル稼働していた。いまは魚影を追って何日も公海近くまで船を走らせても、獲れるのは小ぶりな個体がわずかばかり。燃油代の高騰もあって、出港すればするほど赤字になる恐怖と隣り合わせだ」(三陸沿岸の巻き網漁業者)

水産庁統計データ最新動向を精査すると、この不漁には「海洋環境の激変」「魚種交代(レジーム・シフト)」「外国船による公海での先取り」という3重の構造要因が絡み合っている実態が浮かび上がります。

第1に、気候変動に伴う日本近海の海水温上昇です。冷水性の魚であるサンマやサケは、日本近海を流れる親潮(寒流)に乗って南下してきます。しかし、親潮の勢力が弱まり沿岸寄りに高水温の水塊が居座る「暖水塊」の発生頻度が増えた結果、魚の回遊ルートが沖合遠くへ押し出され、日本のEEZ内に魚群が入ってこなくなっているのです。

第2に、自然界の海洋生態系で見られる「レジーム・シフト(魚種交代)」です。日本近海では数十年周期でマイワシとマサバ、カタクチイワシの資源量がシーソーのように増減を繰り返します。現在、マイワシの資源量は一時的な回復傾向を示しているものの、マサバは記録的な産卵親魚の減少に苦しんでおり、生態系のバランスそのものが激しく揺れ動いています。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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