大阪市中央公会堂の光と影|岩本栄之助の悲劇と名建築の全貌
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大阪市中央公会堂の建築美は、外観の壮麗さのみならず、細部に至る意匠の精緻さにあります。赤レンガと花崗岩を組み合わせた外観は、古典的なネオ・ルネサンス様式をベースにしつつ、アーチ状の大屋根にバロック調のダイナミズムを取り入れた傑作です。
館内で最も贅を尽くした空間が、かつて貴賓室として使用されていた「特別室」です。部屋に入ると目を奪われるのが、日本画家・松岡映丘が手がけた圧巻の特別室 天井画と壁画です。描かれているのは『古事記』や『日本書紀』に基づく日本神話の世界。天井中央には天地開闢の神話が描かれ、正面壁画には天照大神の姿、周囲には「仁・義・礼・智・信」を象徴する図柄が散りばめられています。ステンドグラスから差し込む柔らかな自然光と、鳳凰の刺繍が施された西陣織のタペストリーが織りなす空間は、まさに近代建築と和の伝統工芸が融合した至高の芸術です。