3人目はやめたほうがいい?世帯年収の壁とリアルな後悔・決断の基準
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少子化対策の一環として政府が打ち出し、注目を集めたのが多子世帯に対する大学等の授業料等無償化(所得制限の撤廃)です。一見すると「3人産めば大学費用が浮く」と歓迎されがちですが、制度の条文を精査すると、現場の保護者にとって極めて残酷な運用ルールが浮き彫りになります。
その最大の罠が、「扶養している子どもが同時に3人以上いる期間しか対象にならない」という規定です。
例えば、長男(第1子)、次男(第2子)、三男(第3子)がそれぞれ3歳差の家庭を想定してみます。長男が大学へ進学した時点では3人全員が扶養内にあるため無償化の対象となります。しかし、長男が4年制大学を卒業して就職し、自立して親の健康保険や税制上の扶養から外れた瞬間、親が扶養する子どもは「2人」に減少します。
その結果、残された第2子・第3子は「多子世帯」のカウントから外れ、大学無償化の支援基準を満たさなくなってしまうのです。つまり、3人の年齢が離れていればいるほど、3人同時に大学無償化の恩恵を受けることは不可能に近くなります。
ここで大きく関わってくるのが、3人目の年の差によるメリットとデメリットです。
- 年の差が近い場合(年子〜2歳差):
3人が扶養内に収まる期間が長く、多子支援の恩恵を最大限に受けやすい。その反面、幼少期の育児負荷が凄まじく、高校・大学進学期には学費の支払いラッシュが同時に襲いかかるため、瞬間的な資金ショートのリスクが跳ね上がる。 - 年の差が大きい場合(4歳〜6歳差以上):
上の子たちが身の回りのことを自分ででき、育児の手伝いも期待できるため幼少期の精神的ゆとりは大きい。しかし、第1子が社会人になった段階で制度から除外され、長期間にわたって教育費の支払いがダラダラと続くため、親の老後資金形成に深刻なしわ寄せがいく。
「多子無償化があるから大丈夫」と安易に構えていると、思わぬ段階で全額自己負担を強いられる事態に陥ります。公的支援の甘い見出しだけを鵜呑みにせず、我が家の兄弟構成で実際にいくら受給できるのかを厳密に試算しておく必要があります。