渡鬼幸楽と初代キャストの死去一覧!死因の真相と名優たちの現在
渡鬼幸楽と初代キャストの死去一覧!死因の真相と名優たちの現在を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。
中華料理店「幸楽」の歴史を語るうえで、小島キミの存在を外すことは不可能です。嫁の五月(泉ピン子)に対する陰湿かつ徹底した嫌味、娘の久子(沢田雅美)や邦子(東てる美)への偏愛、息子の勇(角野卓造)をいつまでも手元に置こうとする執着心。赤木春恵さんが演じたキミは、昭和・平成のテレビ史における「最強の意地悪姑」として日本中にその名を轟かせました。
しかし、スタジオの外における赤木春恵さんの素顔は、役柄とは正反対でした。共演者やスタッフへの気配りを欠かさず、嫁役として激しく衝突した泉ピン子さんからは「本当の母親のように温かく包み込んでくれた人」と深く慕われていました。赤木さんは生前の手記やインタビューで「キミという役は徹底的に憎まれなければならない。中途半端な同情を買う芝居をしたらドラマが壊れる」と語っており、視聴者から本気で嫌われることこそが役者としての矜持だったのです。
私生活では2007年に初期の乳がん摘出手術を受け、2015年には自宅で転倒して左大腿骨を骨折。パーキンソン症候群や要介護状態を経験しながらも、リハビリに励み続けました。88歳で初主演を務めた映画『ペコロスの母に会いに行く』(2013年)では、認知症の母親役を圧倒的なリアリティで演じ、「世界最高齢での映画初主演女優」としてギネス世界記録に認定される偉業も成し遂げています。
晩年は東京都内の施設で療養生活を送り、2018年11月29日午前5時7分、心不全のため94歳で穏やかに息を引き取りました。通夜・告別式には泉ピン子さん、角野卓造さん、えなりかずきさんら幸楽ファミリーが顔を揃え、涙で見送りました。角野卓造さんは「お袋、本当にお疲れさまでした。幸楽の厨房から聞こえるお袋の声が、僕の役者人生のすべてでした」と感謝を捧げ、ひとつの時代に幕が下ろされたのです。