レモングラスの葉を捨てるのは大損?驚きの活用術とプロの乾燥保存法
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家庭菜園でレモングラスを育てた人の多くが直面するのが、「葉がススキのように硬く、包丁を入れても噛み切れない」という壁です。タイ料理のトムヤムクンなどで食用として薄切りにされるのは、地面に近い白く柔らかい偽茎(ぎけい)と呼ばれる基部のみ。上部に広がる葉身部分は、植物生理学的に外敵や乾燥から身を守るため、セルロースと微細なケイ素(ガラス質)を強固に発達させています。そのため、物理的に「食べる」ことには適していません。
だからといって、葉に価値がないと判断するのは早計です。日本メディカルハーブ協会の学術資料や精油分析データによると、レモングラスの葉に含まれる精油成分の約70〜80%は、柑橘類特有の清涼感をもたらす「シトラール(ネラールとゲラニアールの混合物)」で占められています。さらに、昆虫忌避作用で知られるシトロネラールやゲラニオール、鎮静・抗菌作用を支えるミルセンといった多様なテルペン類が複雑に絡み合っています。
期待されるレモングラスの葉の効能と効果は、多岐にわたります。シトラールがもたらす中枢神経へのリフレッシュ刺激だけでなく、胃腸の働きを整えて消化不良や食欲不振を和らげる健胃作用、さらには黄色ブドウ球菌や一部の真菌に対する静菌作用が実証されています。硬い繊維に守られているからこそ、内部の精油カプセルは外気で揮発しにくく、熱湯やアルコール、オイルを用いた抽出処理によって、極めてピュアな香りと薬理成分を効率よく引き出すことができるのです。