イソジンうがい薬は本当によくない?毎日の予防で逆効果になる真相
イソジンうがい薬は本当によくない?毎日の予防で逆効果になる真相について見逃せない 事実を分かりやすい構成で解説いたします。
「イソジンがウイルスに効く」という言説が日本中を席巻した象徴的な出来事が、2020年夏に起きた大阪府知事による記者会見です。「ポビドンヨードによるうがいで、唾液中の新型コロナウイルスが減少した」との発表が報じられるや否や、全国のドラッグストアからうがい薬が一瞬で消え去り、フリマアプリでの高額転売が横行しました。
しかし、その後の検証によって明らかになったのは、「唾液中のウイルスが一時的に洗い流されてPCR検査が見かけ上陰性になりやすくなっただけで、体内の感染自体が治癒・予防されたわけではない」という極めて限定的な事実でした。むしろ、感染者が検査直前にうがいをすることで偽陰性を生み出し、市中感染を拡大させる危険性や、買い占めによって本来必要としていた術前消毒用の医療現場が枯渇するという甚大な社会的混乱を招く結果となりました。
日本感染症学会や厚生労働省、米疾病対策センター(CDC)などの国際的公衆衛生機関が、風邪やインフルエンザ、呼吸器系感染症の一般的予防法として「消毒薬によるうがい」を一切推奨していないのは、これらの科学的エビデンスに基づいています。ウイルスの多くは鼻腔粘膜や咽頭粘膜の細胞内に数分から数十分で侵入・吸着するため、外から薬液を吹きかけても細胞内の増殖を食い止めることは原理的に不可能です。