「ただの失恋」がうつ病に悪化?別れのショックと適応障害の境界線

「ただの失恋」がうつ病に悪化?別れのショックと適応障害の境界線についての最新情報をご紹介します。

失恋うつに陥った当事者の証言を丹念に追うと、発症に至るトリガーには一定の共通項が存在します。ネット掲示板やSNS上の相談コミュニティ、当事者の手記において頻出するのは、「突然の音信不通(ゴースティング)」や「二股・裏切りによる一方的な破局通告」です。

都内のIT企業に勤務する30代女性は、自著の手記で当時の体験をこう振り返っています。

「結婚を前提に3年同棲していた相手から、ある日突然LINE一本で別れを告げられ、荷物も部屋から消えていました。その瞬間、足元の床が底抜けしたような感覚になり、呼吸ができなくなりました。最初の1週間は涙すら出ず、2週目から動悸と吐き気で水も飲めない状態に。上司からは『恋愛で仕事を休むな』と叱責されましたが、PCのモニターを見ても文字が記号にしか見えず、診断された病名は重度のうつ病でした」

また、男性当事者による知恵袋や告白フォーラムの記録では、「男性だから弱音を吐けない」というジェンダーロールの呪縛が重症化を加速させている現実が浮き彫りになっています。ある20代後半の男性は、長年交際した恋人からの別離宣告後、毎晩のように自責の念から泥酔し、失恋による不眠の治し方を誤ってアルコール依存とうつ病を併発。現場の精神科医は「失恋を契機とする男性の受診者は、受診時点で重篤な身体疲弊と希死念慮を伴っている比率が高い」と警鐘を鳴らしています。

当事者たちの共通点は、相手に対する愛情の深さ以上に、「自身の生活基盤・精神的拠り所が相手一極に集中していた」という点です。生活空間や交友関係が元恋人と完全に同化していた場合、別れた経緯が理不尽であればあるほど、受ける打撃は心的外傷後ストレス障害(PTSD)に近いトラウマ反応を生じさせます。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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