原田美枝子の濡れ場と覚悟|名作『青春の殺人者』から現在までの軌跡
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日本映画が激動の転換期を迎えていた1970年代半ば、原田美枝子の存在は映画関係者や観客に決定的な衝撃を与えました。とりわけ1976年に立て続けに公開された主演・主要作品で見せた体当たり演技は、今も語り草となっています。
長谷川和彦監督の鮮烈なデビュー作『青春の殺人者』(1976年、ATG・今村プロ)において、原田美枝子は主人公・順(水谷豊)の恋人・ケイ子役を熱演しました。実の父母を手にかけてしまった青年と、彼を拒絶しきれずに道連れとなっていく少女。血と狂気が充満する極限状態のなかで繰り広げられた濡れ場は、男女の肉体がぶつかり合う生々しさと、思春期特有の切なさが同居する日本映画屈指の名シーンです。当時17歳前後だった原田美枝子が放つ野性味と脆さは、観る者の胸を激しく揺さぶりました。
さらに同年に公開された神代辰彦監督の『恋人たちは濡れた』(1976年)では、日活ロマンポルノの流れを汲みつつも、詩情豊かな青春の彷徨を熱演。海辺の町を舞台に、中村敦夫演じる流れ者の男と対峙するヒロインを瑞々しく演じ切りました。単に裸体を晒すのではなく、瞳の奥に宿る孤独や意志の強さによって、濡れ場そのものを崇高な人間讃歌へと昇華させています。