リメンバー・ミー』ママ・ココに実在モデル?109歳女性の真相と涙の最期
リメンバー・ミー』ママ・ココに実在モデル?109歳女性の真相と涙の最期の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でまとめました。
『リメンバー・ミー』のファンの間で長年議論の的となってきたのが、「ママ・ココには実在モデルがいたのか」という謎です。その中心人物となったのが、メキシコ・ミチョアカン州の先住民族プルペチャの村、サンタ・フェ・デ・ラ・ラグーナで暮らしていたマリア・サルー・ラミレス・カバジェロ(María Salud Ramírez Caballero)さんでした。
地元で陶器職人として暮らしていた彼女は、左右に編み込まれた豊かな白髪、刻み込まれた深い皺、青と白を基調とした伝統衣装など、劇中のママ・ココと驚くほど瓜二つの外見をしていました。2018年頃からSNSを中心に「本物のママ・ココがいる」と世界的な話題となり、人口数千人の静かな村に世界中から観光客が殺到。マリアさんの自宅前には記念撮影を求める長蛇の列ができ、地元自治体から名誉市民のような扱いを受けるに至ったのです。
しかし、この美談の裏には、ピクサー制作陣と現地の認識のあいだに埋まらない溝が存在していました。2022年10月16日、マリアさんは109歳で惜しまれつつ逝去し、ミチョアカン州の観光局長が公式SNSで「『ママ・ココ』のモデルとなったマリアさんが亡くなられた」と追悼の意を表明したことで、再び世界的なニュースとなりました。生前のマリアさんや遺族は「映画のスタッフが村を訪れ、彼女の写真を何枚も撮影し、自宅に滞在していった」と証言し、公式なクレジットや相応の謝礼を求めていたと現地メディアは報じています。
これに対し、ピクサーおよび共同監督を務めたリー・アンクリッチ(Lee Unkrich)氏は、公式Twitter(現X)などを通じて明確な反論を行いました。「このキャラクターは実在する特定の人物をベースにしたものではない。制作期間中にメキシコ各地を巡るリサーチ旅行で出会った、無数の実在する家族や素晴らしいおばあちゃんたちから受けたインスピレーションの結晶である」と、マリアさん個人のモデル説を否定したのです。
巨大アニメーションスタジオが抱える著作権管理や知的財産権の法的なリスク管理と、自らのアイデンティティを重ね合わせたメキシコの地域コミュニティ。両者の主張は平行線をたどったままですが、マリアさんの存在が劇中のリアリティを証明するほどに、メキシコの伝統的な母の姿を宿していたことは疑いようのない事実です。