火垂るの墓が金曜ロードショーで消えた裏事情と再放送の可能性
火垂るの墓が金曜ロードショーで消えた裏事情と再放送の可能性にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。
本作の原作者である野坂昭如が自らの痛烈な戦争体験と妹への贖罪を込めて執筆した純文学を、高畑勲は冷徹なまでのリアリズムで映像化した。同日公開された宮崎駿監督の『となりのトトロ』と2本立てで映画配給された当時、明るいトトロを観に来た観客が『火垂るの墓』の重厚さに衝撃を受け、劇場が静まり返ったという逸話は有名だ。
宮崎駿が創り出す冒険活劇やファンタジーが時代を超えて地上波で高視聴率を叩き出し続ける一方、高畑勲が追求した「戦争映画としての冷厳な客観性」は、消費されるエンターテインメントとしての性質を拒絶している。清太を単なる被害者ではなく、社会との共生を拒絶した思春期の少年として冷徹に描いた高畑の演出意図は、今なお観る者に強烈な問いを突きつけ続けている。