おかあさんといっしょ『にじのむこうに』誕生秘話と歴代名演の全記録
おかあさんといっしょ『にじのむこうに』誕生秘話と歴代名演の全記録の重要ポイントをご紹介します。専門的な知識が詰まっています。
「にじのむこうに」の作詞・作曲を手掛けたのは、1985年から1993年まで第7代うたのお兄さんを務めたシンガーソングライターの坂田おさむ氏です。番組を卒業して3年が経過した1996年春、外部作家として番組へ提供した楽曲がこの「にじのむこうに」でした。
坂田氏が過去の特番インタビューや手記で振り返ったところによると、この楽曲の着想は「雨の日のドライブ中に見上げた空」という日常のワンシーンから生まれました。激しい雨に打たれ、視界が遮られる車内からふと外を眺めた際、雲の切れ間から差し込む一筋の光と、雨上がりの青空の美しさに心を奪われたといいます。「どんなに激しい雨が降っても、空の上には必ず青空があり、やがて虹が架かる」。この当たり前でありながら忘れがちな自然の摂理を、子どもたちの未来への希望と重ね合わせたことが創作の原動力となりました。
幼児向けの楽曲でありながら、ポップスとしての洗練されたコード進行と、シンプルで力強い言葉選びが共存している背景には、坂田氏がフォーク・ロックの現場で培ってきた音楽的素養があります。「子ども騙しではない、本物の音楽を届ける」という坂田氏の信念が、発売から30年近くが経過した現在も色あせない普遍性を生み出しています。