食べ合わせが悪いものの真相とは?迷信の科学的根拠と危険なNg食品
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SNSやネット掲示板(5chや知恵袋など)を観察すると、「〇〇と一緒に食べると毒素が出る」「ビタミンが全滅する」といったセンセーショナルな言説が定期的に拡散されている。だが、その大半は実験室レベルの限定的な現象を極端に誇張したフードファディズム(特定の食品が健康に及ぼす影響を過大評価する風潮)に過ぎない。
その筆頭が「トマトときゅうりの食べ合わせはNG」という俗説だ。きゅうりや人参に含まれる酵素アスコルビナーゼが、トマトのビタミンCを破壊するという理屈がもっともらしく語られる。
しかし、生化学の実態は全く異なる。アスコルビナーゼが引き起こすのは、ビタミンC(アスコルビン酸)の分子から水素を奪う「酸化」であり、還元型ビタミンCを酸化型ビタミンCに変換しているだけだ。人間の体内に入れば、グルタチオンなどの還元物質によって速やかに元の還元型ビタミンCへと再変換され、体内での生理活性はほぼ損なわれない。さらに、日常的に食べるサラダのように、酢を含むドレッシングやマヨネーズをかけたり、熱を加えたりするだけで、アスコルビナーゼの酵素活性は瞬時に失活する。
ネット上の断片的な情報に踊らされ、野菜の組み合わせに怯えて摂取品目を減らしてしまうことこそ、健康維持における本末転倒なリスクといえる。