実山椒の佃煮で失敗しない黄金比|固い辛いを防ぐプロの下処理と保存法
実山椒の佃煮で失敗しない黄金比|固い辛いを防ぐプロの下処理と保存法の全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。
ネット上の情報やSNSの口コミでは、「実山椒のアク抜きは一晩中水に晒すべき」「軸は完璧に一本残らず取らないと口当たりが悪くなる」といった極端な言説が散見されます。しかし、これらは時に風味を損なう盲点となります。
まず「一晩以上の水晒し」は、過度に行うとサンショオールだけでなく、山椒の命である爽快なアロマ成分まで完全に水へ溶出させてしまいます。結果として「辛くないが、何の風味もしない抜け殻のような実」になってしまいます。水晒しは最長でも半日程度にとどめ、必ず途中で自分の舌で味見をして辛味の抜け具合を確かめるのが失敗を防ぐ鉄則です。
また、京都 有名店の実山椒佃煮やちりめん山椒の名店を取材すると、職人たちは微細な軸を無理にすべて取り除いていません。柔らかく茹でられた極細の軸は食感を損なわないばかりか、軸自体にも特有の野趣あふれる風味が含まれているためです。神経質になりすぎて実を傷つけてしまうより、太い軸だけを手早く除き、果肉のハリを保つことこそがプロの仕上がりへの近道です。