急勾配とは何%から?標識の意味・角度計算から日本一の坂まで徹底解剖
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テレビCMやSNSの動画をきっかけに「壁のような坂」として社会現象を巻き起こしたのが、鳥取県境港市と島根県松江市を結ぶ江島大橋(通称:ベタ踏み坂)です。
遠方から超望遠レンズで撮影された映像は、まるで天に向かって垂直にそびえ立つジェットコースターのような威圧感を与えました。しかし、公表されている橋梁設計データを検証すると、島根県側の最大勾配は6.1%、鳥取県側は5.1%に過ぎません。角度に直せば約3.5度であり、アクセルを文字通り「床までベタ踏み」しなくても、通常の軽自動車でスムーズに登り切ることが可能です。視覚的なトリック(望遠レンズによる遠近感の圧縮効果)が、平凡な数値をドラマチックな激坂へと変貌させた好例といえます。
それとは対照的に、本物の恐怖を突きつけるのが、大阪府東大阪市と奈良県生駒市を跨ぐ国道308号「暗峠(くらがりとうげ)」です。
国が指定する一般国道でありながら、最大傾斜は約37%(瞬間最大勾配は40%超とも計測)に達します。これは角度にして約21度。通常のロードローラーなどの重機が滑落して登坂・舗装作業を行えないため、路面にはアスファルトではなく円形の滑り止め模様(ドーナツ型の溝)が刻まれた特殊なコンクリート舗装が敷設されています。
現地を走破したドライバーや地元住民の証言によると、「上り坂では前輪の接地感が希薄になり、空しか見えなくなる」「一度停止したらタイヤが空転して再発進できない」「対向車との離合でブレーキを踏み込んだ瞬間、そのまま滑落しそうになった」といった過酷な報告が日常的に寄せられています。車両の限界性能と運転手の技量が試される、国内屈指の過酷な峠道です。