キッチンペーパーと食品衛生法の真相!手拭き用との危険な境界線
キッチンペーパーと食品衛生法の真相!手拭き用との危険な境界線にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
「キッチンペーパーに毒性がある」という言説の根拠として、必ず引き合いに出されるのが蛍光増白剤(けいこうぞうはくざい)の存在です。蛍光増白剤とは、紫外線を吸収して青色の可視光線を発することにより、紙や布の黄ばみを抑えて白く見せるための化学染料です。
ネット上の掲示板やSNSでは「蛍光塗料を口にすると発がん性がある」「触れただけで皮膚炎を起こす」といったセンセーショナルな言説が散見されます。毒性評価に関する公的機関(内閣府食品安全委員会や国立医薬品食品衛生研究所など)の知見によれば、蛍光増白剤自体の急性毒性や発がん性については、動物実験等を通じても直ちに重篤な健康被害を引き起こす水準ではないと評価されています。
それにもかかわらず、なぜ日本の食品衛生法基準はこれを厳しく禁じているのでしょうか。その理由は「移行性(食品への移りやすさ)」にあります。
食品衛生法の規格基準では、「器具又は容器包装を製造する場合には、化学的合成品たる着色料を使用してはならない。ただし、人の健康を損なうおそれのない物質として厚生労働大臣が定めるものについては、この限りでない」と規定されており、食品に付着して体内に移行する恐れがある蛍光増白剤の使用は明確に排除されています。特に水分やアルコール、油分を含む食品と紙が長時間触れ合うと、繊維に定着していない増白剤が食品側へ容易に移行してしまう特性があるためです。
暗室でブラックライト(紫外線ライト)を照射すると、蛍光増白剤が含まれている紙は鮮やかな青白色に発光します。市販の正規キッチンペーパーを同様に照射しても一切光りませんが、安価な再生紙手拭きタオルを照らすと激しく青白く発光する製品が珍しくありません。この事実が示す通り、「白いから清潔」という直感は科学的に誤りであり、食材に触れさせる紙は「無蛍光」であることが法的に担保されていなければなりません。