時速255Kmの衝撃!スピードスキー世界記録と五輪から消えた事故の真相

時速255Kmの衝撃!スピードスキー世界記録と五輪から消えた事故の真相にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。

スキー板を履いた生身の人間が、新幹線の巡航速度に匹敵するスピードで疾走する――この信じがたい現実を証明しているのが、スピードスキーの世界最高峰カテゴリー「S1(スピードワン)」です。現在の世界記録は、フランスのシモン・ビリー(Simon Billy)が2023年3月に母国ヴァル=トランス(Vars)のシャブリエール(Chabrières)ゲレンデで叩き出した時速255.500km。これは非動力のスポーツにおいて人間が重力と雪面摩擦のみで到達した公認ギネス記録でもあります。

競技のルールは極めて明快でありながら過酷を極めます。標高差数百メートルの急斜面を助走区間として一気に加速し、斜面の終盤に設けられた「わずか100メートルの計測ゾーン」を通過するタイムから瞬間最高速度を算出します。時速250kmに達している場合、この100メートル区間を通過するのに要する時間は1.5秒にも満たない瞬きの一瞬です。

コースの最大傾斜は時に98パーセント(約45度)に達し、スタート地点に立った選手からは下方の視界がほぼ垂直の崖のように映ります。そこからクラウチングフォームと呼ばれる姿勢を一切崩さず、わずかなターンも許されない完全な直滑降を貫きます。計測ラインを越えた後には、時速250kmから安全に停止するためのブレーキングゾーンが設定されていますが、選手たちは全身の筋肉を強烈に酷使しながら、空気抵抗を利用して慎重に減速していくことになります。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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