化学反応式の覚え方|丸暗記不要で得点源にする5つの極意
今注目を集めている 化学反応式の覚え方|丸暗記不要で得点源にする5つの極意について、主要な情報を分かりやすく掲載しています。
目算法だけでは係数の決定が堂々巡りになる複雑な反応式が存在します。代表例が、銅と希硝酸の反応や、過マンガン酸カリウムと過酸化水素の酸化還元反応です。こうした難関大入試レベルの式で絶大な威力を発揮するのが、数学の連立方程式を応用した手法です。
ここでは銅(Cu)と希硝酸(HNO₃)の反応を例に、未定係数法のやり方を論理的に解説します。
まず、未定の係数をアルファベット(a, b, c, d, e)で置きます。
a Cu + b HNO₃ → c Cu(NO₃)₂ + d H₂O + e NO
次に、登場する各元素について、左辺と右辺の原子数が等しくなる方程式を立てます。
・Cuについて:a = c
・Hについて:b = 2d
・Nについて:b = 2c + e
・Oについて:3b = 6c + d + e
計算のポイントは、基準として最も扱いやすい係数「a = 1」と仮定することです。
1. a = 1 より、c = 1
2. Nの式に代入すると、b = 2(1) + e → b = 2 + e
3. Hの式より、d = b / 2 = (2 + e) / 2 = 1 + e/2
4. これらをOの式「3b = 6c + d + e」に代入します。
3(2 + e) = 6(1) + (1 + e/2) + e
6 + 3e = 7 + (3/2)e
(3/2)e = 1 → e = 2/3
これにより、各数値が確定します。
・e = 2/3
・b = 2 + 2/3 = 8/3
・d = (8/3) / 2 = 4/3
・c = 1
・a = 1
化学反応式の係数は最も簡単な整数比でなければならないため、全体を3倍します。
a = 3, b = 8, c = 3, d = 4, e = 2
よって完成式は「3Cu + 8HNO₃ → 3Cu(NO₃)₂ + 4H₂O + 2NO」となります。未定係数法は一切の直感や記憶に頼らず、機械的な代数計算のみで100%正しい式を導出できる強力な武器です。