ケバブの肉は何?本場トルコと日本の違いや豚肉を使わない真相を解明

ケバブの肉は何?本場トルコと日本の違いや豚肉を使わない真相を解明についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

店頭の回転グリルで炙られている巨大な肉塊の正体は、日本国内においては大半が「鶏肉(チキン)」または「牛肉(ビーフ)」です。都内を中心とする主要な屋台やフェス出店を調査すると、取り扱いメニューの約8割がチキンを主軸に据えており、そこにビーフ、あるいはその両方を混ぜ合わせた「ミックス」を選択肢として用意している店舗が標準的な構成となっています。

一方で、ドネルケバブの本場であるトルコや中東諸国へ足を運ぶと、その様相は一変します。本場の屋台やレストランで最も格式が高く、日常的にも愛好されているのは「羊肉(マトンやラム)」、あるいは羊肉と牛肉をブレンドした挽肉・薄切り肉です。トルコにおいて鶏肉を用いたケバブ(タヴック・ドネル)は、比較的安価な大衆食として普及しているものの、伝統的な美食としてのケバブといえば羊肉の豊かな風味を指します。

なぜ日本の屋台では羊肉が姿を消し、鶏肉が圧倒的なシェアを獲得したのか。最大の要因は「日本人の味覚への適応」と「調達コストの最適化」にあります。羊肉特有の強い脂の香り(クミンなどのスパイスを用いても残る野性味)は、食べ慣れていない層に敬遠されやすい傾向がありました。対して鶏肉は臭みが極めて少なく、ジューシーなモモ肉の食感が老若男女に受け入れられやすいため、日本独自のローカライズとして鶏肉主体の屋台文化が定着したのです。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest