【図解】植物の水の通り道と維管束の仕組み|道管・師管の違いと実験法
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植物が水分を取り込み、全身へ行き渡らせる一連の流れは、精密な配管ネットワークそのものです。水分移動の全行程は、主に「根毛からの吸水」「茎の道管による輸送」「葉の気孔からの蒸散」という3段階で構成されています。
最初の関門となるのが根の先端近くに無数に生えている「根毛(こんもう)」です。根毛は表面積を飛躍的に広げる構造になっており、土粒子の隙間にある水分と水に溶けた無機養分を効率よく吸収します。細胞内外の濃度差による「浸透圧」によって細胞内へと引き込まれた水分は、根の中心部へと進み、植物専用の上水道にあたる「道管(どうかん)」へと送り込まれます。
茎の中央寄りを通る道管に入った水は、途切れることのない1本の水柱となって上昇します。最上部の葉に到達した水の一部は光合成の原料や細胞の維持に使われますが、吸収された水分の約90%以上は葉の裏側に多く存在する「気孔」から水蒸気として大気中へ放出(蒸散)されます。このダイナミックな水分循環こそが、植物が生きていくための基本インフラです。