仮放免で生活保護は受給できる?噂の真相と2026年の法的現実
仮放免で生活保護は受給できる?噂の真相と2026年の法的現実の重要なポイントについて、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
結論から申し上げますと、仮放免者に生活保護の受給資格は原則として一切ありません。厚生労働省の公式通達および裁判所の確定判決に照らし合わせても、仮放免中の外国人が生活保護を受給しているという言説は法的事実に反する誤解です。
日本の生活保護法第1条は、保護の対象を「すべての国民」と定めています。長年、現場の行政運用においては昭和29年5月8日社発第382号厚生省社会局長通知に基づき、正規の在留資格を持つ困窮外国人に対して「人道上の準用措置」として事実上の保護費支給が行われてきました。しかし、この人道措置の恩恵を受けられる対象は、永住者、定住者、日本人の配偶者等といった「活動に制限のない正当な在留資格」を有する外国人に限定されています。
この境界線を司法の場で明確に決定づけたのが、2014年7月の外国人生活保護最高裁判決です。最高裁第二小法廷は「外国人は生活保護法が定める『国民』に含まれず、同法に基づく受給権は認められない」と判示しました。正規在留者に対する行政措置としての準用ですら法的権利ではないと整理された以上、在留資格を喪失して退去強制手続き下にある「仮放免者」に保護が適用される余地は法的に閉ざされています。
では、なぜ「仮放免者が生活保護を受給している」というデマがこれほど頑健に拡散し続けるのでしょうか。取材を進めると、過去に大阪市で発覚した「中国人53人定住資格剥奪事件」のように、ブローカーを介して不正に定住者資格を取得した直後に生活保護を大量申請したスキャンダルが、在留資格のない「仮放免」の事案と無意識に混同されて語り継がれている実態が浮かび上がってきます。