激減する有人ガソリンスタンドの現在!価格差・頼み方と選ばれる理由

激減する有人ガソリンスタンドの現在!価格差・頼み方と選ばれる理由の要点や背景をコンパクトにまとめました。全体像を一目で把握できます。

経済産業省・資源エネルギー庁が公表している「揮発油販売業者数及び給油所数を取りまとめた結果」を辿ると、日本のガソリンスタンド数は1994年度末の60,421カ所をピークに一貫して減少を続けています。2020年代半ばを過ぎた現在、全国の給油所数は2万6,000カ所前後まで縮小し、そのうちセルフスタンドが過半数を占める一方で、従来のフルサービスを提供する有人店舗の撤退ペースには歯止めがかかっていません。

有人店舗がこれほどまでに姿を消した背景には、複合的な構造問題が存在します。決定打となったのは1998年の消防法改正によるセルフ給油の解禁ですが、そこから現在に至るまでの撤退ラッシュを決定づけたのは以下の3点です。

第1に、深刻な人手不足と最低賃金の上昇です。有人スタンドは誘導、給油、窓拭き、会計、安全確認を分担するため、常時複数名のスタッフを配置しなければ回りません。アルバイトの確保が全国的に難航し、人件費が固定費を圧迫し続けた結果、ワンオペ・少人数で回せるセルフ型へ改装せざるを得ない経営判断が相次ぎました。

第2に、老朽化した地下タンク改修費用の壁です。2011年の消防法改正に伴い、設置から40年を超えた鋼製単層地下タンクへの流出防止対策が義務化されました。数千万円規模の改修投資を迫られた際、後継者難に悩む地方の個人経営スタンドを中心に、セルフ化も改修も断念して廃業を選ぶケースが続出しました。

第3に、若年層を中心とする車離れと車両の低燃費化・電動化です。ハイブリッド車(HEV)の圧倒的な普及とEVの台頭により、国内のガソリン総需要は年々右肩下がりを辿っています。限られたパイの奪い合いにおいて、価格競争力に劣る有人スタンドは真っ先に採算ラインを割り込む構造に追い込まれました。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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