退職日はいつがいい?月末と途中で手取りが激変する損しない選び方

退職日はいつがいい?月末と途中で手取りが激変する損しない選び方の疑問点について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。

退職日の設定に関して、ネット上には制度の断片だけを切り取った危険な誤解が蔓延しています。特に住民税の一括徴収と雇用保険(失業手当)の受給要件については、理解不足によるトラブルが極めて深刻です。

盲点1:1月〜5月退職による「給与手取りゼロ」の恐怖

住民税は、前年の所得に対して課税された金額を毎年6月から翌年5月までの12分割で後払いしています。ここで致命的なのが「退職する時期による住民税の徴収方法の違い」です(地方税法第321条の5第2項)。

  • 6月1日〜12月31日に退職する場合:最後の給与から当月分のみ天引きされ、残りの未納分は自分で納付書で払う「普通徴収」に切り替えるか、最後の給料から一括で引くかを選択できます。
  • 1月1日〜5月31日に退職する場合:本人の希望にかかわらず、5月分までの残余住民税を最後の給料から「一括徴収」することが法律で会社に義務付けられています。

例えば、毎月2万5,000円の住民税を引かれている人が1月末で退職した場合、2月・3月・4月・5月分の合計10万円が一気に最後の給与から天引きされます。冬の賞与が絡まない通常の月給から、前述の社会保険料(2ヶ月分)と住民税の一括徴収(数ヶ月分)が重なると、「最後の月の手取り額が数千円になる」、最悪の場合は「控除額が総支給額を上回り、会社へ現金を振り込まなければならない」という悲劇が実際に発生します。

盲点2:失業手当の被保険者期間は退職日で「1ヶ月分」吹き飛ぶ

退職後に失業手当(雇用保険の基本手当)を受給する予定がある場合、退職日の選び方は死活問題となります。失業手当を受給するためには、原則として「離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12ヶ月以上」必要です(倒産や解雇、病気等による会社都合退職・特定理由離職者の場合は過去1年間に通算6ヶ月以上)。

この「被保険者期間の1ヶ月」とは、カレンダーの1日から末日ではありません。「退職日から逆算して1ヶ月ごとに区切った期間に、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある期間」を1ヶ月としてカウントします。あと1日退職日を遅くしていれば受給要件を満たし数十万円の失業手当を受け取れたはずが、日数が足らずに受給資格そのものを失ってしまうケースがハローワークの現場で多発しています。勤続年数が1年ギリギリの段階で辞める場合は、ハローワークで被保険者期間の算定基準日を正確に事前確認することが不可欠です。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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