ブルゾンちえみ「35億」の真実と現在|藤原しおりとWithbの今
ブルゾンちえみ「35億」の真実と現在|藤原しおりとWithbの今に関する深掘り記事を分かりやすく解説します。関心のある方は必見です。
「キャリアウーマン」のキャラクターが一夜にして日本中を魅了した理由は、緻密に計算された演出と、本人のリアルな恋愛観の融合にありました。ネタ作りのきっかけは、ブルゾンちえみ本人が後輩女性芸人から持ちかけられた失恋相談でした。「元カレのことが忘れられない」と涙に暮れる後輩に対し、彼女は思わず「世の中に男が何人いると思ってんの? 35億人いるんだよ」と言い放ったといいます。このアドバイスのダイナミズムこそが、伝説のネタの原型となりました。
さらに、このネタの爆発力を決定づけたのが音楽とフォーメーションです。BGMに選ばれた米国のポップスター、オースティン・マホーンの代表曲『Dirty Work』は、重厚なホーンセクションとファンキーなビートが特徴で、彼女の堂々としたウォーキングと絶妙にシンクロしました。オースティン本人も後にSNSやテレビ番組で好意的に反応し、ついには日米コラボレーション楽曲をリリースするなど、国際的な広がりを見せたことは当時のメディア環境でも特筆すべき出来事でした。
当時テレビの前で多くの視聴者が暗唱した、あの伝説的な「35億」ネタのセリフ全文は以下の通りです。
「自分から『迎えにきて』なんて言わない。待つの」
「キャリアウーマンです」
「ダメウーマン。……じゃあ質問です。花は自分からミツバチを探しに行きますか?」
「……探さない。待つの」
「撒いてごらん? 自然と蜂は寄ってくるから」
「……地球上に男は何人いると思っているの?」
「……35億」
「……あと、5000万人」
「食べかけのガム、ずっと噛み続けますか? 新しいガム、食べたくない?」
恋愛に受け身になりがちな現代人に対して、圧倒的な上から目線でありながら妙な説得力と痛快さを与えるこの台詞回しは、単なるお笑いにとどまらず、自立した女性のアイデンティティを肯定するアンセムとしても消費されました。この年、「35億」が流行語大賞を受賞したのは極めて自然な流れだったと言えます。