ビゴの店芦屋本店の魅力と真実!神様のバゲットから混雑対策まで

ビゴの店芦屋本店の魅力と真実!神様のバゲットから混雑対策までにまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

「ビゴの店 芦屋本店」の扉を開けると、小麦と酵母が織りなす香ばしい芳香が店いっぱいに広がります。この店の根底に流れているのは、創業者のフィリップ・ビゴ氏(1942–2018)が日本に持ち込み、生涯をかけて伝え続けた「妥協なきフランスパン文化」です。

ビゴ氏は1965年の東京国際見本市において、フランスパンの実演を行うために弱冠22歳で来日しました。当時、柔らかく甘い菓子パンが主流だった日本において、小麦粉・水・イースト・塩だけで焼き上げる硬いバゲットは未知の存在でした。神戸の老舗ベーカリー「ドンク」で技術指導にあたった後、1972年に独立して芦屋の地に自身の名を冠した第1号店を構えたのが、すべての始まりです。

ビゴ氏が生前、数々の取材や自著で繰り返し語っていたのは「パンは生き物であり、ごまかしは利かない」という哲学でした。イーストフードや保存料などの添加物を一切使わず、粉の選定から生地の熟成、焼き上げの温度管理に至るまで自然の摂理に寄り添う製法を貫きました。その功績は国内外で高く評価され、フランス政府からのレジオン・ドヌール勲章受章や、日本の厚生労働省による「現代の名工」選出という形で結実しています。

ビゴ氏が逝去した後も、その厳格な職人精神とレシピは弟子たちへ忠実に受け継がれています。流行に迎合した過度な柔らかさや甘さに逃げず、噛むほどに小麦本来の旨味が広がる実直なパン作りこそが、芦屋の洗練された食通たちを半世紀以上にわたり魅了し続ける最大の理由です。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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