キャストクレジットとは?エンドロール序列の決め方とトメの真相
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映像作品のクレジット表記は、出演契約書において「ビリング(Billing)」と呼ばれる条項で極めて詳細に取り決められます。出演料の交渉と並行して、担当マネージャーとプロデューサーの間で激しい議論が交わされるのが通例です。
過去の大手映画会社プロデューサーの手記や関係者の証言によると、主演級の俳優を複数キャスティングした作品では、誰をトップにし、誰をトメに回すかで数ヶ月にわたり制作が停滞することすらありました。芸歴、過去の日本アカデミー賞受賞歴、所属事務所の力関係が拮抗している場合、単純な年齢順や知名度順では折り合いがつかないためです。
こうした対立を解消するために生み出されたのが、様々な「クレジット上のウルトラC」です。代表的な解決策を検証します。
- ダブル主演の左右表記・均等配置:2名が主演を務める場合、横書きなら左側、縦書きなら右側が上位とみなされます。そこでポスターやエンドロールにおいて、文字の大きさを完全に同一にし、名前の配置を左右対称・斜め対角線上に配置して上下関係を相殺する手法が採られます。
- 奇数話・偶数話のローテーション:連続ドラマなどでダブル主演の格差を解消するため、第1話・第3話などの奇数話ではA氏をトップ、偶数話ではB氏をトップに入れ替える手法です。2020年代以降の地上波プライム帯ドラマでも実例が見られます。
- 「特別出演」と「友情出演」の使い分け:主役を張れる大物俳優が脇役に回る際、そのまま2番手や中盤に置くと格落ちと見なされる恐れがあります。そこで「特別出演(本来脇役に出る格ではないが特別な敬意を払って出演)」という肩書を付与し、中トメやトメに配置することでプライドと序列の整合性を保ちます。「友情出演(監督や主演との個人的縁故により採算度外視で出演)」とは法意もギャラ水準も明確に区別されます。