なぜ4語だけ?古文の呪文「ありおりはべりいまそかり」の謎を解く

なぜ4語だけ?古文の呪文「ありおりはべりいまそかり」の謎を解くについて詳しく解説いたします。最新の情報をご確認ください。

受験生が試験本番で問われるのは、「呪文を言えるか」ではなく「文脈の中でラ変の機能を正しく使えるか」です。特に合否を分けるのが、助動詞との接続関係を利用した識別問題です。

入試で狙われやすい典型的なトラップを2点解説します。

① 助動詞「なり」の識別(伝聞・推定 vs 断定)
古文文法において最も配点が高い識別問題のひとつが「なり」です。「なり」の直前の形がラ変型かそうでないかで意味が真っ二つに分かれます。

・終止形接続:伝聞・推定(〜だそうだ、〜のようだ)
・連体形接続:断定・存在(〜である、〜にある)

通常の四段動詞「書く」であれば、終止形も連体形も「書く」なので直前を見ただけでは判別がつきません。しかし、ラ変動詞の場合は終止形が「あり」、連体形が「ある」と形が分かれます。「あり+なり=あらんなり(ありなり)」であれば伝聞・推定、「ある+なり」であれば断定です。ラ変の形を見抜くことが、構文解釈の最短ルートになります。

② 複合語に潜む「隠れラ変」のあぶり出し
「ラ変は4語だけ」と覚えている受験生を罠にかけるのが、名詞や形容詞の後ろに「あり」がくっついて出来上がった複合動詞です。

・心あり(風流を解する)
・気色あり(ただならぬ様子がある)
・〜がり(〜の様子をする)
・〜めかり(〜らしく見える)

これらの語末はすべて「あり」で終わっているため、活用はすべてラ行変格活用(ら・り・り・る・れ・れ)になります。「4語しかないはずなのに、なぜ『心あり』がラ変なのか」と慌てることなく、「語尾が『あり』で終わる複合語はラ変の仲間である」という視点を持っておくことが不可欠です。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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