神楽坂「蕎楽亭」の行列が途切れない理由|名物十割蕎麦と天ぷらの全貌

今注目を集めている 神楽坂「蕎楽亭」の行列が途切れない理由|名物十割蕎麦と天ぷらの全貌について、主要な情報をご紹介しています。

神楽坂の目抜き通りから一本入った仲通り沿いに暖簾を掲げる蕎楽亭が、これほどまでに熱狂的な支持を集める背景には、店主・長谷川八五郎氏が貫く妥協なき蕎麦哲学があります。蕎麦の世界において「十割(生粉打ち)」はつなぎを一切使わないため切れやすく、太打ちになりがちですが、同店の蕎麦は目を見張るほど繊細な極細打ちです。細打ちでありながら、口に含んだ瞬間に跳ね返るような弾力としなやかな喉越し、そして噛みしめるほどに広がる穀物の甘みは、他の追随を許しません。

長谷川氏は専門誌のインタビューや手記において、「蕎麦は鮮度と手際。玄蕎麦の選定から毎朝の製粉、打つスピード、茹で上げの秒数に至るまで、一切の誤魔化しが利かない」と語っています。原料には福島県会津柳津町産の玄蕎麦を中心に使用し、店内の石臼で丁寧に手挽き自家製粉を実施。この徹底した品質管理と技術の結晶が、ミシュランガイド東京の審査員を長年にわたり唸らせ続ける礎となっています。

さらに同店を唯一無二の存在たらしめているのが、天ぷらの異常なまでの完成度です。一般的な蕎麦屋の天ぷらといえば、揚げ置きや作り置きが混ざることも珍しくありませんが、同店では注文が入ってから水槽の活才巻海老や活穴子を締め、目の前で薄衣をまとわせて太白胡麻油の鍋へ投入します。蕎麦の名店でありながら、名門天ぷら専門店に匹敵するライブ感と鮮度を提供している点こそが、美食家たちを惹きつけてやまない最大の要因です。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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