原田芳雄が遺した映画魂と伝説の真相|最後の舞台挨拶と家族の現在

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2011年7月11日、東京・新宿バルト9で行われた映画『大鹿村騒動記』(阪本順治監督)のプレミア試写会。そこに現れた原田芳雄の姿に、会場にいたすべての映画関係者とファンが息を呑みました。酸素吸入チューブを鼻に通し、痩せ細った体で車椅子に乗って登壇した原田芳雄。すでに声を発することすら極めて困難な健康状態でありながら、客席を見つめる眼光だけは鋭く澄み渡っていました。

原田芳雄の死因となったのは、2008年秋に判明した大腸がん(結腸がん)およびそれに伴う誤嚥性肺炎の併発でした。過酷な闘病生活を送りながらも、長野県大鹿村に伝わる地歌舞伎を題材にした自らの肝煎り企画『大鹿村騒動記』の撮影に魂を削って臨み、クランクアップまで主演として現場を牽引し続けました。

舞台挨拶の壇上では、共演者の石橋蓮司や阪本監督が寄り添う中、原田芳雄は絞り出すような身振りで深々と頭を下げ、映画への愛と感謝を全身で表現しました。関係者の証言によると、本人は「この舞台挨拶に立つまでは絶対に倒れられない」と語っていたといいます。映画の劇場公開初日を迎えた2011年7月16日を見届け、そのわずか3日後の2011年7月19日午前9時35分、71歳で永眠。まさに役者として命を使い切った壮絶な幕引きでした。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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