海のチクチクの正体「チンクイ虫」とは?激しい痒みの治し方と予防策
海のチクチクの正体「チンクイ虫」とは?激しい痒みの治し方と予防策についての真相をお届けします。
海の中でチクチクとした刺激をもたらす「チンクイ虫」という名称は、特定の昆虫や寄生虫を指す正式な標準和名ではありません。沿岸部やマリンスポーツ愛好者の間で古くから使われている通称であり、その主たる正体はカニやエビをはじめとする十脚目甲殻類の「ゾエア幼生」や「メガロパ幼生」、さらには等脚類のウミクワガタ類などの微小海洋生物です。
ゾエア幼生は体長がわずか0.5mm〜2mm前後と極めて微細であり、透明に近い体をしています。この幼生期の甲殻類には、遊泳や外敵防御のための鋭利な棘(額角や背棘)が無数に存在します。遊泳中にこれらが人間の皮膚に接触・挟まり込んだり、微小な咬害・機械的刺激を与えたりすることで、あの独特の「チクッ」とした痛みを引き起こします。
活動が活発化するチンクイ虫の発生時期は、海水温が上昇する7月から10月頃にかけてです。特に潮の流れが緩やかな湾内や、プランクトンが滞留しやすい潮目、水温が23度を超える真夏のサーフポイントでは高密度で浮遊している傾向があり、知らぬ間に肌へ付着します。