内田有紀が狂気に堕ちる?閉鎖病棟の真実描く伝説の傑作コメディ
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劇団「大人計画」の主宰として演劇界の異端であり続ける松尾スズキが、自らの芥川賞候補作を映像化した本作。テーマは重い。閉鎖病棟、精神疾患、孤独、そして崩壊寸前の自我。だが、カメラが捉える風景は決して陰鬱な湿り気を帯びない。極上のブラックコメディとして機能しているのだ。
閉鎖病棟の日常を経験した者しか知り得ない不条理なルール、理屈の通じない同室者たちとの奇妙な共存。松尾スズキ監督は、それらを悲壮感で塗りつぶすのではなく、鋭利なユーモアへと転換してみせた。絶望の底で人は笑うしかない。その冷徹で優しい眼差しこそが、この作品の背骨を形作っている。