犬が口を舐めるのはなぜ?愛のサインに潜む病気と感染症の危険

犬が口を舐めるのはなぜ?愛のサインに潜む病気と感染症の危険とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を丁寧に紐解いて紹介します。

愛犬との親密な関係を楽しむ一方で、決して甘く見てはならないのが人獣共通感染症のリスクです。「うちの子は室内飼いで予防接種も済ませているから安全」という認識は、医学的には完全な誤解に過ぎません。犬の健康状態に関わらず、その口腔内には人間に対して強い病原性を持つ常在菌が当たり前に生息しています。

厚生労働省も継続的に注意喚起を行っている代表例が、カプノサイトファーガ感染症です。原因菌となるカプノサイトファーガ属菌は、健康な犬の口腔内にほぼ70%以上という高い確率で常在しています。犬自身には無害であるものの、舐められた部位の微細な傷口や粘膜(唇や目の周り)から人間の体内へ侵入した場合、重篤な敗血症や多臓器不全を引き起こし、最悪の場合は死に至る事例が国内でも毎年報告されています。

特に高齢者、糖尿病患者、ステロイド薬を服用している人など、免疫力が低下している層は重症化しやすく、初期症状の倦怠感や発熱が風邪と誤認され、治療が遅れる危険性をはらんでいます。愛犬との過度な接触を控え、清潔を保つズーノーシス予防対策は、飼い主自身と家族の命を守るための最低限のマナーです。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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