豊洲でも消える幻の珍味「マグロの卵」知られざる味と入手ルート
豊洲でも消える幻の珍味「マグロの卵」知られざる味と入手ルートの全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。
日本人が愛してやまないクロマグロをはじめとする大型マグロ類。その魚卵が街のスーパーに並ばない最大の理由は、徹底した鮮度管理の難しさと水産業界特有の流通構造にある。水産庁による国際的な漁獲枠管理のもと、近年の遠洋漁業では船上での急速冷凍が基本だ。しかし、卵巣部分は水分と脂質を多く含むため、適切な温度管理を怠ると解凍時にドリップが溢れ、食感と風味が著しく損なわれてしまう。
さらに、一匹の親魚から取れる卵の重量は数十キロに及ぶこともあるが、抱卵した成熟個体が揚がる時期は限られている。流通コストに見合う安定供給が難しいため、商業ベースに乗りにくい。結果として、水産業の川上でほとんどが処理され、一般消費者の目には留まらない「幻の魚卵」としての地位を確立することとなった。