阿良々木月火が隠す不死鳥の狂気!物語シリーズ最大の怪異を追う

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阿良々木月火の正体。それは人間ではない。不死の怪異「しでの鳥」の完全な擬態であり、転生そのものだ。母親の胎内にいた赤子の段階で入れ替わり、阿良々木家の次女として育った偽りの生命。しかし、彼女自身はその事実を一切知らない。自分が人間であると信じて疑わないまま、永遠の生を生きている。

ここに西尾維新特有の残酷なパラドックスがある。どれほど致命的な外傷を負おうと、瞬時に傷口が塞がり蘇生する肉体。『偽物語』の劇中で描かれた凄惨な攻撃すら、彼女にとってはただの「立ちくらみ」程度に処理されてしまう。本物になろうとする偽物ではなく、本物以上に人間らしく振る舞う偽物。その無自覚な欺瞞こそが、シリーズ屈指の不気味さと美しさを生み出す源泉となっている。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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