鬼滅の刃「童しの」はなぜ心抉るのか?因縁と地獄の告白を徹底考察

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まず押さえるべきは、原作者・吾峠呼世晴氏が描いた「童しの」の公式における客観的事実である。二人の関係性は甘美なロマンスなどでは断じてなく、血と執念で塗り固められた凄惨な因縁に根ざしている。

童磨と胡蝶しのぶの因縁の原点は、物語本編の数年前に遡る。しのぶの実姉であり、元花柱であった胡蝶カナエが童磨に殺害された事件だ。朝日の光によって辛うじて捕食は免れたものの、瀕死のカナエは妹・しのぶの腕の中で息を引き取った。この瞬間から、しのぶの人生のすべては「姉を惨殺した上弦の弐を地獄へ道連れにする」復讐の一点へ捧げられることとなる。

二人の直接対決が描かれるのは、原作単行本17巻・第141話『仇』から19巻・第163話『心あふれる』にかけての「無限城編」である。しのぶは、自身の体重とほぼ同量である37キログラム(致死量の約700倍)の藤の花の毒を1年以上かけて全身の細胞・血液・骨の髄にまで巡らせ、自らを「毒の塊」と化して無限城へ突入した。

力及ばず頸を落とせぬまま童磨の体内へと全身を吸収されるしのぶの姿は、読者に絶望を与えた。しかし、それこそがしのぶの張り巡らせた必殺の罠だった。毒によって内臓と皮膚が溶解し、急速に崩壊していく童磨を、継子である栗花落カナヲと嘴平伊之助が見事に討ち取る。公式における童磨としのぶの関係とは、どこまでも「冷徹な計算と自己犠牲による完全勝利の討伐戦」であった。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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