セクシー田中さん脚本家の現在と真相|調査報告書が暴いた改変トラブル

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『セクシー田中さん』の脚本トラブルが社会的に顕在化したきっかけは、2023年12月に放送されたドラマ最終回直後の相沢友子氏のInstagram(インスタグラム)への投稿でした。

ドラマは全10話構成でしたが、相沢氏が脚本を担当したのは第1話から第8話までであり、第9話と第10話(最終回)の脚本クレジットは原作者である「芦原妃名子」氏の名義となっていました。通常、連続ドラマの終盤で専任脚本家が降板し原作者自らが執筆を担当するのは極めて異例の事態です。

2023年12月24日、最終回放送の当日に相沢氏は自身のInstagramに次のようなコメントを投稿しました。

「最後は脚本も書きたいという原作者の強いご意向があり、9話と10話は関わっておりません。過去に経験したことのない事態で、困惑と苦い経験となりました」

さらに数日後の12月28日にも追加の投稿を行い、「今回の出来事はドラマ制作における脚本家のあり方を考えさせられるものだった」「悔しい思いを抱えつつも、最後まで走り抜いてくれたキャスト・スタッフに感謝したい」という趣旨の心情を吐露しました。この発言はSNS上で瞬く間に拡散され、ドラマファンやネットユーザーの間で「原作者が現場に無理な介入をしたのではないか」という憶測を呼びました。

沈黙を守っていた原作者の芦原妃名子さんは、事態の沈静化と事実関係の正確な説明を求め、2024年1月26日に自身の公式ブログおよびX(旧Twitter)で長文の手記を公開しました。そこには、映像化にあたって小学館を通じて提示していた明確な契約条件が記されていました。

  • 『セクシー田中さん』は未完の作品であり、ドラマ化にあたっては「必ず漫画に忠実に描くこと」を絶対条件としたこと
  • 原作のストーリーやキャラクターを改変しないこと、改変が避けられない場合は原作者自らが修正・加筆を行う権利を留保すること
  • クライマックスとなる終盤(第9話・第10話)の展開については、まだ連載中の原作の結末と乖離しないよう、原作者があらすじからセリフまでを用意し、それをそのまま脚本に反映すること

芦原さんの手記によれば、第1話から第8話に至るまで、事前に合意したはずの条件に反して大幅な改変案が提出され続け、芦原さん自身が膨大な時間と労力を費やして脚本の修正・差し戻しを繰り返さざるを得ない極限状態に追い込まれていました。そして最終盤に至り、制作側から提示された脚本案が依然として原作の意図から大きく乖離していたため、やむを得ず自ら筆を執って第9話・第10話の脚本を完成させたという切実な経緯が明かされたのです。

しかし、このブログ公開後にネット上の世論は一変し、脚本家やテレビ局への激しい誹謗中傷が巻き起こりました。自らの発信が予期せぬ過熱を招いたことに苦悩した芦原さんは、1月28日に投稿をすべて削除した上で、「攻撃したかったわけではありません。申し訳ありません」という痛切な言葉を残し、翌1月29日に帰らぬ人となりました。

その後、2024年2月8日に相沢氏は非公開化していたInstagramを一時的に更新し、芦原さんへの追悼文とコメントを公表。「言葉を失い、深い悲しみと後悔の念に苛まれております。自らの軽率なSNS投稿が発端となったことについて、生涯をかけて向き合ってまいります」と陳謝し、以降すべてのアカウントを閉鎖しました。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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