赤線とは?青線との違いから売春防止法による廃止の真相まで徹底解説
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赤線時代の街並みを決定づけたのが、通称「カフェー建築」と呼ばれる独特の意匠です。当時の特殊飲食店は、客の目を引きつけるために、当時のモダニズムやアール・デコ調を取り入れた奇抜で華やかな外観を競い合いました。
円柱の柱、アールを描く曲面の壁、小ぶりな丸窓、そして艶やかな色彩のモザイクタイル張り——。これらはすべて、非日常感を演出しつつ、通行人の視線を惹きつけるための赤線特有のデザインでした。
東京を代表する赤線跡地として名高いのが、墨田区の「玉の井(現・東向島周辺)」や「鳩の街(現・東向島1丁目周辺)」です。永井荷風の小説『濞(ひかげ)の花』の舞台としても知られる玉の井や、空襲後にいち早く復興した鳩の街には、長らく昭和の遺構が色濃く残されていました。
しかし、2026年現在における赤線跡地と現在の状況は急速な転換期を迎えています。建物の老朽化や耐震問題、住民の高齢化、そして東京をはじめとする全国的な都市再開発の波により、貴重なカフェー建築の取り壊しが相次いでいます。鳩の街や玉の井周辺でも、かつての遺構が一般的な新築住宅やコインパーキングへと姿を変える光景が日常化しました。一部の建物はリノベーションされ、古民家カフェやアトリエとして保存・活用されているものの、昭和の記憶を留める街並みは今まさに消えゆく瀬戸際にあります。