張本勲の国籍と帰化しない理由|3085安打の裏にあった母との約束
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日本で生まれ育ち、現役引退後も日本社会の中心で活躍し続けている張本氏ですが、一度として日本国籍を取得(帰化)しようとはしませんでした。その決定的な理由は、最愛の母親である朴順分(パク・スンブン)さんとの固い約束にあります。
張本氏が高校時代、甲子園出場やプロ入りを巡るさまざまな制度的壁に直面した際、周囲から「日本国籍を取得すればすべてがスムーズに解決する」と帰化を勧められた局面がありました。しかし、その話を耳にした母親は毅然とした態度で次のように語りかけたといいます。
「どんなに貧しくても、どんなに辛い目にあっても、先祖から受け継いだ血と誇りを捨ててはいけない。日本で生きていくなら、日本人以上に礼儀を重んじ、立派な人間になりなさい」
父親を早くに亡くし、異国の地で貧困にあえぎながらも、身を粉にして子どもたちを育て上げた母親の姿を誰よりも間近で見ていた張本氏。母の誇りを守り抜くことこそが最大の親孝行であると心に誓い、「韓国人として生まれた以上、韓国籍のまま日本一の打者になる」という強い決意を胸に刻み込みました。生涯にわたって帰化を選ばなかった背景には、母への深い敬愛と民族的アイデンティティへの覚悟が貫かれています。