なぜ今世界が熱狂?消えたはずの「族車」が海外で大バズりする衝撃の真相
なぜ今世界が熱狂?消えたはずの「族車」が海外で大バズりする衝撃の真相について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をご確認ください。
世界を騒がせる族車ですが、その足跡を辿ると、終戦後の日本のモータリゼーションと密接に結びついています。1950年代後半、浅草や銀座などの都市部に出現した「カミナリ族」がその源流です。マフラーの芯を抜いて爆音を響かせ、スピードを競った彼らの行動様式は、1970年代に入ると集団走行と威嚇を主目的とする「暴走族」へと変容しました。
警察庁が刊行した歴代の『警察白書』の統計データを振り返ると、全国の暴走族構成員数は1980年代初頭のピーク時に4万人以上を記録し、全国の主要幹線道路を埋め尽くしました。当時は集団ごとの縄張り争いや抗争が頻発し、車両はより派手に、より威嚇的な姿へと過激化の一途を辿ります。しかし、この狂乱の時代は長くは続きませんでした。
族車の衰退理由として最も決定打となったのは、2004年11月に施行された改正道路交通法です。この改正により、従来は個別の違反を立証する必要があった「共同危険行為等の禁止(道路交通法第68条)」の摘発要件が大幅に緩和され、警察は現場での集団検挙や現行犯逮捕を強力に推進できるようになりました。免許の一発取消や過酷な前科リスクが直撃したことで、徒党を組んで暴走するメリットは完全に消滅したのです。
加えて、若者の車離れや深刻な可処分所得の低下、少子化といった社会構造の変化が追い打ちをかけました。かつては数十万円で手に入った中古のベース車両や改造パーツは価格が高騰し、若年層にとって族車を所有・維持することは経済的に極めて困難なハードルとなりました。警察の緻密な情報収集と防犯カメラネットワークの拡大も手伝い、暴走族の歴史と現在を比較すれば、かつての凶暴な集団暴走は路上から事実上「絶滅」に近い状態へと追い込まれています。